ブランディングの成功と失敗

ブランディングによって企業の明暗がはっきりと分かれた例を考えてみます。
イギリスのレインコートメーカーの老舗に、アクアスキュータムとバーバリーがあります。
日本人には、バーバリーの方が圧倒的に名前が知られています。
レインコートを先に作ったのはアクアスキュータムのほうですが、結果的にはバーバリーは全世界にシェアをもつ有名ブランドに成長したのに対し、アクアスキュータムは昨年倒産を発表しました。
レインコートの品質において両者に大きな差があったとは思えません。
私は個人的にはアクアスキュータムの渋い裏地のほうが好みです。
そのアクアスキュータムが製品の魅力を十分に理解されることなく、倒産してしまったのは、やはりブランディングを失敗したからではないでしょうか。
バーバリーのくわしいブランディング戦略を知っているわけではありません。
ただ両者を比べてわかるのは、圧倒的な知名度の違いです。
アクアスキュータムの熱烈な愛好者は世界中にいたと思います。
しかし一般の人でアクアスキュータムの名前を知っている人はほとんどいなかったと思います。
そしてバーバリーはレインコートの代名詞として、日本でもずっと昔から知られていました。
書店の丸善ではずっとバーバリーの製品を扱っていました。
しかしバーバリーが世界的なブランドに成長したのはここ20年くらいの間でしょう。
日本ではサンヨーと提携してサンヨーバーバリーのブランドができました。
バーバリーは世界中の現地企業と業務提携しながら上手に業務拡大を実現していったのです。
それから取り扱い品目も、レインコートだけにとどまらず紳士服・婦人服・子供服・ゴルフウェアー・雑貨・香水とどんどん拡大しています。
一方アキャスキュータムも一時期日本進出を狙い、レナウンと提携したことがありました。
しかしながらやりかたが中途半端だったためか、結局はうまくいきませんでした。
取り扱い品目は創業時のレインコートと紳士服路線をかたくなに守り続けました。
バーバリーが業務提携の戦略をとって急成長を始める前から、日本では明らかにアクアスキュータムより知名度が高かったことをみても、両者の社風の違いはわかります。
しかし丸善だけでしか売れていなかったバーバリーが圧倒的に売れ始めたのは、サンヨーと提携して、頻繁に広告をするようになってからです。
この両者の盛衰の事例から言えるのは、世界戦略を考えたブランディングの重要性です。

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